身長182㎝、大柄だった二宮金次郎の生き方
江戸時代後期の日本人としてはかなりの長身だった二宮金次郎。
薪を背負いながら本を読む小僧のイメージですが
どのような人生を送った人物なのか知る人は少ないでしょう。
そんな二宮金次郎の子孫がご存命であることもあまり知られていません。
人間学を学ぶ月刊誌「知致」の講演会に参加した際、
二宮金次郎の七代目子孫にあたる中桐真理子さんと知り合いました。
金次郎の像に込められた教えはどのようなことだったのか
と尋ねてみたところ、
中桐氏が家族からたびたび聞かされてきたのは
「大切なのは本ではなく、背負っている薪。もっと大切なのは一歩踏み出している足」。
どんなときでもくじけず足を一歩前に踏み出さなくてはいけない、
そのときには勤労や勤勉が役立つというメッセージだったそうです。
そして苦難な時でも勇気を持って一歩前に踏み出すことで、
心豊かな本物の「笑顔」が生まれることを
うつむき加減の銅像を通して伝えたかったのです。
と言われました。
この話を伺ったとき涙が止まりませんでした。
私が幼い時、
実家の片隅に二宮金次郎の銅像がひっそりと置いてありました。
事業に失敗して、若くして病に倒れ9人の子供たちを残して、旅立った父。
父は幼子に教えるには難しすぎる金次郎の教えを
銅像を残すことで伝えたかったのでしょう。
親になり、会社を興し、人を育てる立場になった私は
長い年月を経て、
真の教育の在り方を父に教えられたような気がしました。
実家にあった金次郎像。
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